2008年01月20日

ロイフェンとアップル路鳥

国産ダチョウ肉のソーセージやハムなど、燻製の詰め合わせである。これは有限会社山形朝日オーストリッチ産業センターの朝日町健康工房「ロイフェン」というところで製造されている。「山形うまいずマーケット」で購入した。
この詰め合わせの原材料は「アップル路鳥」といって朝日町産のりんごを主な飼料として育てられたダチョウである。町の新しい特産品になればと願いを込めて開発された。燻煙にもりんごの木を用いるというから徹底しているなあ、と思ったが、りんごのほうが桜よりもコクが出るからというのが理由のようだ。
ダチョウ肉は脂肪が少なく、ソーセージにしようとしてもボロボロと崩れやすいというから、ぼそぼそとした粘りのないものを想像していたけれどもそんなことはなかった。でもやっぱりダチョウ肉だから、ポークに比べればじつにあっさりとした味わいではある。基調にはどっか昔懐かしいチキンウインナーを思わせる風味とか舌触りが感じられるんだけれども、ダチョウも鳥であるからしてそれには納得できる。
しかしペッパーケーゼ、ガーリックウインナー、それに外モモ肉のスモークハムはそこから一歩踏み出した味わいがある。ペッパーケーゼはグリーンペッパー、青・赤のパプリカ、玉葱などが混ぜ込まれた燻製である。ぷりっとした中にじゅわっとにんにくが香り出るガーリックウインナーなんか、なかなか食欲をそそるし人気あるんじゃなかろうか。
ロイフェン、僕はけっこう気に入った。
去年のお歳暮は「大多摩ハム」TOKYO Xのハム、ソーセージ、ベーコンの詰め合わせにしたんだけれども、今年の候補にはロイフェンのダチョウ製品も加えたい。またハムかねって言われるかもしれないけど。

ダチョウ肉が日本人にとっての新しい食材として注目されはじめたのはけっこう前のことだったように記憶しているけれども、今どんな状況なんだろうか。
生産者にとっては飼育が容易でかかるコストも安い。消費者にとっては低カロリー、低脂肪、高蛋白ということで近年の健康志向に応えられる、かつ安全性の高い食材としても紹介された。その結果、ダチョウ肉がヘルシーだということはある程度知られたんだろうと思う。けれども、人気が出てきたとも、いまひとつ人気がないとも言われているようで、実際のところどうなのか僕は知らない。

虎ノ門にある「山形県アンテナショップ やまがたプラザゆとり都」では、昨年はダチョウ関連商品を扱っていたが、今年はもう扱っていないという。お店の方によれば、健康工房の方が昨年訪ねて来られて、ダチョウ製品を販売することにしたが、売れ行きが悪くて今年は扱えなくなってしまったそうである。
PRがうまくいかなかったということなのだろうか。
ダチョウ料理を食べられるところなら都内にもけっこうあるようだけれどもね。アフリカ料理のローズ・ド・サハラ、フランス料理のシェ・ダイゴ、創作和食の胡麻屋とか検索すればいろいろ出てくる。僕はローズ・ド・サハラしか行ったことないけど。

ところでちょっと話変わるが、ダチョウの生産者について、次のような記事を読んで驚いた。
日本オーストリッチ協議会によると」ダチョウは「北海道‐沖縄の推計450カ所以上で飼われ、その7割近くが建設業者が副業に始めたものとみられている(東京新聞、1月11日)」ということである。公共工事が減って厳しい経営を強いられている建設業者が、ダチョウの飼いやすさとこれからの需要を期待して建設資材で柵を作り、広い敷地を牧場にしているという。
建設業者がダチョウ飼育なんて考えもしなかったから素朴に驚いたんだけれども、建設会社が畜産しちゃいけないなんてことはない。「アップル路鳥」の山形県朝日町なんか、廃校の敷地を放牧地として建設業者に無償貸与しているという。山形県村山市のある建設会社が経営している「しろとりだちょう村」というダチョウ牧場にいたっては、地域のちょっとした名所になっているとか。
でも記事によれば、PRに力を入れているものの、けっこう苦労が多いみたいだ。

虎ノ門のアンテナショップで売れなかったのはなぜだろうか。健康志向に訴えても口に合わなければどうにもならないだろうから、まずはおいしい食べ方をもっと知ってもらう機会を増やさないとならんのではなかろうか……なんて記事を読みながら思っていたら、食べたくなってしまいロイフェンの詰め合わせを取り寄せてしまった次第である。
posted by 奥島 俊輔 at 21:17| Comment(0) | おいしいもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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