2008年01月27日

須田町の地下道で快音が

Highslide JS

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なんだか不思議な騒音。ここは銀座線神田駅6番出口の階段下。この音を背にして地下通路を歩いていけば須田町口改札である。
写真の奥にある網の向こうに何か大きな装置がたぶんあって(空調?)それが鳴っている。やむことなく、ずーっと鳴っている。鳴り方は変化するけれども、パターンはだいたい決まっている。妻に言われるまで気付かなかったが、この鳴りは電車が地下を通り過ぎる直前に大きくなって、通り過ぎたらまた小さくなる。まるで呼吸して、たまにため息でもついていかのようだ。でもそんなふうに音が変化する直接の原因はわからない。地下鉄の押し出す空気……それとも壁を伝わってくる振動だろうか……。
それにしても、このブログに載せるためにMP3にして圧縮したことで音がずいぶん……仕方ないか。

ところでこの地下道は、「須田町ストア」と呼ばれる昭和の初めの時代からあるという地下街でもある。
須田町ストア(2008年1月27日撮影)この神田駅が開業したのは1931(昭和6)年だそうである。東京地下鉄道はその翌年、須田町交差点に「須田町ストア」を開店した(これは地下商店街ではなくて、地上のビルにあったお店)。また、都電で須田町まで来て地下鉄に乗り換える人々のために、交差点と改札を直結する長い地下通路を作った(当時須田町の交差点は都電有数の要衝だったらしい)。同時にその通路を地下商店街にしてしまった。それがこの地下街「須田町ストア」だそうである。都電からの乗り換え客だけでなく、地下鉄からも須田町ストアにやって来やすくなる。往時はずいぶん賑わったのだとか。

浅田次郎さんの小説『地下鉄に乗って』の主人公・小沼真次の勤め先はここにあるという設定だった。ただし小説では「須田町ストア」ではなく「地下鉄ストア」と呼ばれている。
「岡村がどういうつてでこの地下鉄ストアの一角に事務所を開いたかは知らない。<中略>地下鉄神田駅のホームを人の流れと逆に歩いて、静まり返った階段を昇ると、まったく前時代そのままの地下街がある。いや、「街」と呼ぶのはもう適当ではない。開業当初ののままの「地下鉄ストア」が、むき出しのパイプや大きな鋲を並べた鉄柱とともに遺っているのである。/都電が重要な交通機関だったことには、国鉄に通じる出口よりも、須田町の停留所につながるこの地下道の方が活気があったと、何軒か残った間借人たちは言う。/盛時には三十数軒も犇いていたという店舗のほとんどは、無意味な空間になっている(浅田次郎『地下鉄に乗って』講談社、1999、p.78)」。

検索をしたら久米祐一郎さんという方(東京工芸大学教授)がいいかんじの写真(+説明)を公開されている。
須田町ストア (いろいろな写真

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posted by 奥島 俊輔 at 23:49| Comment(0) | 音の手帖から(録音を聴けます) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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